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クリント・イーストウッド監督×トム・ハンクスがタッグを組んで名作が生まれないわけがない!
9月24日公開の『ハドソン川の奇跡(原題:『sully』)観ましたが、素晴らしい名作でした。
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クリント・イーストウッド監督は毎回、なぜこうも人間の心の奥深くを打つ人間ドラマを描けるんでしょうか。
俳優としても素晴らしい方ですが、監督としても本当に彼の創る作品は珠玉の名作ばかりですね。
無駄な描写はなく、冒頭からぐいぐいと話の中に引きこまれて行き、まるで映画の中に自分がいるかのような、登場人物達が自分の隣にいるかの様なリアルな人間の描き方。
良い意味で心えぐられる人間の深い悲しみ・闇・哀愁・葛藤を描かせたらイーストウッド監督の右にでる人はいないんではないでしょうか。
そして勿論、今作がこれほどの名作になった理由の一つがキャスト。
『ブリッジオブスパイ』の記事でも述べてますが、トム・ハンクスという俳優はもはや”彼が存在するだけでその映画は名作になる”俳優だと思います。
私に取って、トム・ハンクス、モーガン・フリーマン、故ロビン・ウィリアムズの3大俳優というのは、もうただ映画の中に居てくれるだけでいい、それだけで感動をつきつけられるほどの圧倒的な存在感と演技力を持ってる名優です。
そして今回もまたトムの”目の演技”に泣かされました。
彼の出世作『フォレスト・ガンプ/一期一会』は、『ロード・オブ・ザ・リング』と並んで私の人生ナンバー1の映画ですが、『フォレスト・ガンプ』の頃からトムの目の演技に泣かされ続けてきました。
なんで”目”だけであんなにも人間の感情を表現できるんでしょうこの人は。
セリフなんてなくてもトムの目を見ているだけで、彼が今どんな感情なのか伝わってきますし、心打たれます。
そして今回、名優トム・ハンクスと共にこの名作に貢献したカメレオン俳優にも称賛を贈りたい。
副機長役を演じたアーロン・エッカートです。
彼については語ると長くなるので、まずはネタバレあらすじをどうぞ。
『ハドソン川の奇跡』ネタバレあらすじ
出典:「screenrant.com」
2009年1月15日、ある奇跡が起きた。
155人の乗客を乗せたUSエアウェイズ1549便が、絶体絶命の状態から見事なハドソン川への着水を成功させ、乗客は全員無事だった。
40年以上の飛行経験を持つベテラン機長サレンバーガーことサリーは、英雄として国中から称賛される。
ところがこの後、彼を待っていたのは壮絶で過酷な日々だった。
国家安全運輸委員会(NTSB)が機長のサリーと副機長ジェフを呼んで、事故当時の事態を調査する事になったのだ。
1549便はラガーディア空港を飛び立った直後、鳥の群れに激突され両エンジンが停止するという緊急事態が発生。
当初、管制塔の指示通りラガーディア空港に引き戻そうとしたサリーだったが、引き戻す事は不可能と判断し、急遽ハドソン川に着水することを決意。
ところがNTSBの調査によれば、止まったエンジンのうち一基は動いていた為、管制塔の指示通りにラガーディア空港に引きかえせたというのだ。
もしNTSBの主張が正しければ、サリーは英雄から一転、乗員・乗客を危険に陥れた容疑者という立場になってしまう。
自身の判断に自信を持っていたサリーだが、執拗なNTSBの調査、マスコミのインタビューやテレビ報道によって次第に追いこまれて行く。
実家にも帰れずホテル暮らしの彼は、愛する家族と会う事も出来ずに事故当時の幻覚をみるようになり憔悴していく。
サリーの妻もまた、マスコミに囲まれ精神疲弊していく。
周囲は自分を称賛してくれるが、果たして自分が行った行為は本当に正しかったのか、誤りだったのか。。。
サリーを尊敬し、彼を支える副機長のジェフと共にサリーは彼の”奇跡”が裁かれる公聴会の日を迎える。
出典:「screenrant.com」
NTSBは何度もコンピューターでのシュミレーションを繰り返し、あの時不時着水しなくても空港に着陸出来た事を主張。
生中継で他のパイロットに同じ状況で空港着陸を実演させ、無事に着陸出来る映像を何度も見せる。
だがサリーは彼らに伝える。
シュミレーションと実際の決断とは違う。
「シュミレーションのパイロット達はあらかじめ起こる事を知ったうえで操縦をしている。
そこに「人的要因」は一切含まれていない。
私達は事故直後に管制塔から何も指示がなかった。
わずか208秒間の間に自ら決断せねばならなかった。
シュミレーションには”決断に要する時間”が一切含まれていない。
もしも当時と同じ状況で208秒間という空白の時間を作った場合、シュミレーションパイロット達は無事に着陸できるのか?」
これを聞いたNTSBは渋々、シュミレーションパイロット達に同じ状況で再度操縦をする様に伝える。
だが208秒もの時間は与えられないので35秒と、かなり少ないロス時間を与えるという。
35秒でもいいから、もう一度シュミレーション操縦してみてくれと言うサリー。
再度、モニター越しにパイロット達が事故直後の操縦シュミレーションを行う事になる。
但し今度はエンジン停止後に”35秒”の待機時間を作ってからという条件で。
そして再度行ったシュミレーション操縦では”35秒”の空白時間が生まれたことにより、操作が間に合わず着陸は失敗し地面に激突。
さらに公聴会では事故直後の機長室の録音音声を聞き、いかにサリーはじめとするクルー達が冷静かつ勇敢に事故に対応し、観客を守り抜いたかが明らかとなる。
NTSBは音声を聞いた後、サリーがいかに素晴らしい対応をした機長だったかをようやく思い知る。
こうしてサリーとジェフは容疑者にはならず英雄として名を残すことになった。
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『ハドソン川の奇跡』感想
出典:「screenrant.com」
冒頭でも述べましたが、本当に心打つすばらしい作品でした。
エンドロールでは、実際のサリー機長と妻、そして当時1549便に乗って乗客たちが集まりお互いを称えあうシーンがあり、あの事故によって1549便に乗って居た乗務員と乗客が今でも強い絆で結ばれている姿が見れて、本当に温かい気持ちになりました。
中でも印象的だったのは、サリーの妻が当時の乗客に涙ながらに話して居た「みなさん、クリスマスカードやメッセージをくれてありがとう。アナタ達のメッセージによって私達は支えられてきたんです」という感謝の言葉。
映画の中でも心に残る言葉が沢山出てきました。
夫と離れてくらし精神不安定となり、さらには夫が職を失えば家のローンも払えなくなると追いこまれる妻は、夫との会話の中で「大変だと思うけど、早く仕事にもどって。給料がもらえないと・・・」とつい口走ってしまいます。
でもその後、公聴会の前に夫と話した時に妻がサリーに伝えた言葉。
「乗客155人と言われてるけど、あなただって乗客の一人だったのよね。私はあなたを失っていたのかもしれなかったのね」
さらに映画の中で言われた別の言葉。
「乗客は155人だけど、人間ドラマの数はもっとある。155人それぞれに愛する家族、兄弟、恋人がいるのだから」
素晴らしい構成力、演技力に加えて、これらの名言たちが映画を更なる傑作へと押し上げてくれました。
この映画は本当におススメです。
年齢、性別関係なく、誰が見ても絶対に心打たれる、そして愛する人の大切さを改めて認識させてもらえるはずです。
素晴らしい名作をありがとう。
トライアングルが織なしたドラマ
クリント・イーストウッド、トム・ハンクスは日本でも十分な知名度がありますし、2人の作品がいかに素晴らしいかもよくしられているので、今更語らなくてもよいと思います。
でもね、今作はこの2人のタッグじゃなくて、もう一人の俳優加えてのトライアングルだったからこその名作なんですよ。
その俳優が副機長役のアーロン・エッカート。
出典:「www.imdb.com」
日本では知名度低いですが、彼は素晴らしいカメレオン俳優で、映画ファンなら何かしらの映画で彼の姿を目にしてるはず。
私の中での彼のカメレオンぶりがわかる3大名作を勝手に紹介。
まずはジュリア・ロバーツがアカデミー賞主演女優賞を受賞、私の人生ベスト10に入る名作『エリン・ブロコビッチ』。
この作品の中で彼は自由気ままなバイク乗り野郎でありながら、エリンを支える男性ジョージを演じ
バイク野郎から一転、キャサリン・ゼタ=ジョーンズと共演した『幸せのレシピ』では陽気なシェフを好演。
そして世界中で歴史的ヒットとなった伝説のシリーズ『ダークナイト』。
これも同じく私の人生ベスト10に入ってる作品ですが、この中で彼が演じてるのがおぞましきトゥーフェイス。
ヒース・レジャー演じるジョーカーの演技に注目が集まってましたが(確かにあの演技は凄まじかったですが)、光の騎士から闇へと堕ちたトゥーフェイスの演技も凄まじかったです。
これだけの役を演じ分けできるアーロン・エッカートですから、今作でも存在感を放たないワケがない。
名優トム・ハンクスに一切引けをとらず、サリーとは正反対の陽気なジェフ副機長を好演。
本当に素晴らしい俳優なので、もっとアーロン・エッカートの知名度が日本でも広がるといいなあと、映画のエンドロールを見ながら感じてました。
イーストウッド×トム・ハンクス× アーロン・エッカートのトライアングルキャストが創り上げた名作、ぜひ多くの人達に見てほしいです。
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