フランス映画嫌いがまさかの号泣「エール!」ネタバレ感想

予告編動画

 
 
10月31日に公開されたフランス映画『エール』。
出だしからフランス映画好きな人ゴメンナサイなんですが、私はフランス映画が苦手です。
 
そんなフランス映画ダメな私が劇場に『エール!』観に行って泣かされて帰りました。
 


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そもそもフランス映画やイタリア映画って、好みがくっきり分かれますよね。
好きな人は大好きだし、ダメな人はダメ。
 
 
『エール!』について語る前に、私とフランス映画について、どうでもよく語らせてください。
 
私がフランス映画ダメな理由は、「毎回予告編観て期待して、本編観てがっかり。」を幾度となく味わってきたからです。
 
どこが山場なのかわからないストーリー、何もカタルシスのないラスト、「え?ここで終わり?」と毎回味わう、あのなんとも言えない欲求不満さ。
こういうテイストが好きな方もいますが、私はダメなんですよね。
 
雰囲気だけ味わって後は好きに想像して~みたいなのダメなんです。
「これを伝えたいんだ!」という想いがズドンと響かない映画はダメなんです。
 
超単純一直線の猪突猛進女なので、ベタベタ、コテコテの王道ハリウッド映画が好きなんです。
ベタである程、王道である程たまらないんです。
 
友情、努力、勝利がたまらないんです。
だから血反吐吐きながら少年漫画家になったんです。
 
 
でも、そういいながらもフランス映画は何だかんだで結構色んな作品を観てきてます。
日本に帰国時には毎回予告編に見事にやられて映画館に行ってます。
 
日本の配給会社は予告編の作り方が海外の100倍上手くて、海外の映画館で観てもそそられない予告編も日本で観ると、超観に行きたくなります。
 
「今度こそ私もフランス映画にハマるかも!」と期待して劇場に足を運び、結果ガッカリして映画館を後にします。
 
 
今まで観たフランス映画で唯一面白かったのは「最強のふたり」
この映画、フランス映画としては異例の大ヒットになってハリウッドのリメイクも決定してますよね。
 
そして、今回観た『エール!』
 
「最強のふたり」もすごく面白かったですけど、個人的には「エール!」が超えました。
 
何がそこまでよかったのか。
それは、私がハリウッド映画の中でも最も魅力を感じる要素が沢山詰まっていたからです。
 
 
『エール』のネタバレ感想の前に、以下あらすじです。
 
 
 

『エール!』あらすじ

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出典:「www.metronews.fr」
 
フランスの田舎町で暮らすペリエ一家。
酪農を営む一家は高校生の長女ポーラ以外は全員耳が聞こえない。
 
だから街でチーズを売るのも、テレビのインタビューを手話で訳すのも、すべてポーラが家族を支えている。
 
ある日ポーラは一目惚れした男子生徒がコーラス部に入部するのを知り、コーラス部に一緒に入部。
 
歌には全く興味のなかったポーラの歌声を聞いた音楽教師は、彼女の歌声に才能を見出し、パリの音楽学校のオーディションを受ける様にすすめる。
 
 
夢に希望膨らませるポーラだったが、家族は大反対。
だって家族はポーラの歌声が聞こえないから、彼女に才能があるなんて信じられない。
 
家族と夢の間で揺れ動くポーラ。
ついには夢を諦め、田舎で家族とチーズを売っていく人生を選ぼうと決断するが・・・。
 


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ネタバレ感想

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出典:「www.lexpress.fr」
 
まずこの映画の最大の魅力は、何といってもストーリーがとにかく明るい事。
 
ポーラ以外は全員耳が聞こえないペリエ家がとにかく陽気で、言葉を発してないのにやかましいw
 
暗くなりそうな題材なのに、最初から最後まで全く暗さがなくて、所々笑えて最後は泣ける。
 
中でもダントツで印象に残るのが、ポーラのママ。
明るくて無邪気で子どもみたいで、とにかく陽気でかわいい。
この母親役を演じた女優さんの演技が、物語の明るさにかなり貢献してます。
 
ママが笑うと観客も微笑んで、ママがハチャメチャな行動とると観客も笑って、ママが泣くと観客も涙。
ぶっ飛んでて喜怒哀楽が激しくて、でもすごく可愛らしいママに心打たれた人多いんじゃないでしょうか。
 
この女優さん、アカデミー賞助演女優賞あげてもいいんじゃない?というほどの名演技です。
 
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出典:「www.europe1.fr」
 
そして強情で頑固者の短気なパパ。
このオヤジめんどくせーなーと思いながら映画観てましたけど、でもやっぱりさすが一家の大黒柱。
 
娘がパリに行くなんて、とただただ号泣するママとは違って、パパはポーラがどれだけ歌を愛しているのか理解し、
娘の才能を信じ、家族の為に夢を諦めた娘をパリへと連れていく。
 
やっぱこのパパがいるからこそペリエ家は一つなんです。
 
 
そして脇を固めるキャラクター達。
 
かつては都会で活躍していたものの落ちぶれて田舎にやってきた音楽教師。
ポーラの事を常に応援しながらも、ちゃっかりポーラの弟に手を出す親友。
突っ張っていながらも、実は歌うことが好きな優しいポーラの憧れの男子生徒。
 
 
みんなみんな何だかんだ言いながらポーラの夢にエールを送る、すごく素敵な人達。
明るいストーリーに乗って魅力的なキャラクター達が生き生きと描かれてるのが、この映画の面白さの理由だと思います。
 
そしてやっぱり主人公が一番魅力的だと面白さ倍増なのは映画も漫画も同じ。
 
この映画の最大の魅力は主人公のポーラです。
彼女のラストにとった行動があまりにも家族への愛に溢れていて、だから私は号泣したんだろうなあ。
 
 
娘が見つけた夢が「歌」だと知った時、ママは大泣きします。
それは、決して娘がパリにいってしまう悲しさではなくて(それも多少はありますが)、
娘の夢が自分では決して聞くことができない「歌」であった事。
 
ポーラの夢が画家なら、その目で娘の絵を見れる。
ポーラの夢が料理人なら、娘の料理を味わえる。
 
でも、ポーラの夢は「歌うこと」
自分には娘の夢は聞こえない。
 
 
泣き崩れるママとポーラの会話が、この映画の最大の見どころの一つ。
 
「どうせ私は良い母親じゃないのよ!」とママ。
 
「ママは最高の母親よ」というポーラに対して、ママが返す言葉。
 
「あなたの歌が聞こえないのに?!」
 
 
この言葉を聞いてポーラが最後にとった行動。
それはパリの音楽学校の入学テストオーディション当日。
 
審査員の前で、家族が見守る中、映画の主題歌でもある「青春の翼」という歌を歌うポーラ。
 
 
この曲の歌詞は、まさに旅立つ子どもが両親へ送るメッセージ。
家族への想い、青春の苦悩が込められたメッセージ。
 
ポーラはこの歌を全身で手話で表現しながら歌い、家族に捧げます。
そしてポーラの歌を「聞いた」家族は大号泣します。
 
観客もこのシーンで大号泣。私も大号泣。
 
 
この映画のテーマは「家族愛」ですが、ここまで強烈に「家族愛」が伝わる映画、久しぶりに観た気がします。
 
 
ラストもメチャクチャ清々しくて希望に満ちていて、本当に幸せな気持ちになれます。
 
 
この映画は「歌」が軸になってますが、ハリウッド映画の様な、ドカーン!的な華々しいミュージカルシーンがあるワケではありません。
 
地味っちゃ地味です。
でも、すごく丁寧に「家族愛」がじっくり描かれています。
だからジワジワ観終わった後も感動が来ます。
 
 
学園祭でポーラが歌っているシーンで、数秒間一切無音になる箇所があります。
パパやママ、耳の聞こえない家族が聞いたポーラの歌の世界を表現してるんだと思いますが、この無音のシーンで、パパは娘の歌声は聞こえないけれども、歌を歌う娘の美しさに初めて気づくんですね。
 
そして学園祭の夜、外でたそがれてるポーラの隣に座り、彼女の喉に手を当てながら、もう一度歌ってくれといいます。
 
娘の喉の振動を指先で確認しながら、パパは確信するんです。
娘には歌う才能がある、と。
 
こういった演出といい、とにかくこの映画は派手さはないけど、ハリウッドっぽさが満々なんですよね。
 
 
そしてラスト。
いつもフランス映画を観る度に「ええ!この映画もココで終わり?!結局何が言いたかったワケよこの映画?!」というフラストレーションを抱きながら映画館を後にしてました。
 
でも『エール!』は大丈夫でした。
ちゃんと私の大好きな、ハリウッドコテコテのような、ハッキリしたラストが描かれています。
 
 
音楽学校のオーディションに受かって、音楽教師が運転する車でパリに向かうポーラ。
 
どんどん遠ざかっていく、自分を見送る家族の姿。
ポーラは突然車をとめてほしいと言い出し、ダッシュで家族の元へもどります。
 
そして家族全員で激しくハグしあい、今度こそ本当に旅立つために、笑顔で車へと走り去っていく所で、物語は終了。
 
このラストの清々しさ、最近観た映画でも同じ様な感覚を味わったなーと思って思い出しました。『バクマン』のラストと同じ清々しさをもらったんです。
 
若い少年少女がこれから夢に向かって、今この瞬間、羽ばたいていく姿。
青春時代の10代だけが発せられる初々しさと清々しさが、もうたまらなくて、たまらなくて。
 
33歳の女は10代の少女に見事に泣かされましたよ。
 
 
テンポのよいストーリー、魅力あるキャラ、演出の上手さ、そしてラストにあるカタルシス。
ああそうか、だから「最強のふたり」然り、私はこの映画に大興奮したんですね。
 
 
あまりにハリウッドハリウッド言ってて、フランス映画ファンの方すみませんな感じですが、
とにかくこの映画は私のようにフランス映画が苦手な方、ハリウッド映画大好き!な方でも十分に感動できる傑作です。
 
 
それにしてもフランスという国は性に対してどんだけオープンなんですかねw
まあダイレクトに描かないだけイタリア映画よりは直視できましたけどw
 
 
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