ケイトブランシェット美人すぎ!映画キャロルあらすじとネタバレ感想

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2月11日に公開。
アカデミー賞を2度受賞しているケイト・ブランシェット、「ドラゴンタトゥーの女」でいきなりアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたルーニー・マーラ、演技派2人が競演した『キャロル』。
 

 

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原作は「太陽がいっぱい」や「見知らぬ乗客」で知られるパトリシア・ハイスミスの『The Price of Salt』。
 
正直全然期待せずにケイト・ブランシェット観たさだけで映画館行ったんですが、いやいや、いい意味でかなり予想していたのと違う映画でした。
2時間弱、ドップリと2人の世界に惹きこまれて現実忘れてました。
 
何よりも私は、この2人の愛の行く先に用意された結末に拍手を送りたい。
 

「キャロル」あらすじ

 
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出典:「www.enstarz.com」
 
1950年代のクリスマス。
デパートのおもちゃ売り場で働くテレーズ(ルーニー・マーラ)。
 
テレーズはフォトグラファーになりたいという憧れを持ち、プロポーズされた彼氏もいるものの、自分自身が見出せずに曖昧な日々を送っていた。
 
ある日彼女は、おもちゃ売り場に現れた美しくてエレガントな女性客のキャロル(ケイト・ブランシェット)に釘付けになる。
 
キャロルの娘のクリスマスプレゼント選びを一緒にしたテレーズは、キャロルが忘れた手袋を送った事から、お礼にとランチの誘いを受ける。
 
ランチの時にキャロルから自宅に招かれたテレーズ。
キャロルの自信に満ちた振る舞いと輝きにすっかり魅了された彼女だったが、キャロルの自宅を訪れた時、憧れの女性キャロルの苦悩を知る。
 
 
キャロルは夫との愛のない結婚生活に疲れ果て離婚を要求していたが、キャロルを愛する夫は娘を立てに離婚を拒否。
 
夫の画策で愛する娘と会えなくなったキャロルは現実から逃れるかのように、旅に出ることを決意する。
キャロルから旅の誘いを受け、テレーズは彼女と一緒に行くことを決意。
 
 
もともとお互いに惹かれあっていた2人は、旅の途中でついに禁断の愛の世界へと走っていくのだった。
 
 


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ラストが秀逸!「キャロル」ネタバレ感想

 
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出典:「flavorwire.com」
 
期待せずに観たら面白かったと最初に書きましたが、ここには2つの大きな要因があります。
 
1つ目は、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの演技が素晴らしすぎて、もうとにかく2人の愛の行方に夢中になってましたという事。
 
ここまで現実忘れて別の世界にドップリと浸からせてくれたのは、2大女優の演技のおかげ。
 
 
ケイト・ブランシェットはすでに「アビエイター」と「ブルー・ジャスミン」でアカデミー賞主演女優賞・助演女優賞の両方を受賞してますし、私の中で「演技派女優といえば?」と聞かれたら、間違いなくメリル・ストリープ、ジュリアン・ムーア、シャーリーズ・セロンと並んで名前の挙がる女優さんです。
 
しかも演技が上手い上に、もう天性のものなのでしょうか、とにかく気品あってゴージャスでめちゃくちゃ美しい。
 
何をしても上品な美しさがダダ漏れしてる女優さんなわけで、彼女がキャロルを演じたら魅力的でないワケがない。
 
上品さダダ漏れって何とも羨ましいですね。
私なんて、何してもヘタレ具合がダダ漏れですよ。
 
何ですかこの違い。
 
 
そして期待通り、いや期待以上に、ゴージャスで自信に満ちあふれる一方で、脆さと繊細さも持ったキャロルを演じてくれて、予想通りに私はキャロルに釘付けになりました。
 
 
そして、もう一人の演技派女優ルーニー・マーラ。
 
実は私は彼女はあまり好きではなくて、『PAN~ネバーランド夢の始まり~』のタイガーリリー役もどうも可愛いと思えなくて、今回もケイトが主演だから観に行ったようなものでした。
 
でも、今回のルーニー・マーラ観て、「ああなる程。この人演技上手いと言われるだけあるわ」と納得。
 
キャロルと出会った当初は、ただただ人に合わせて、おどおどしてる曖昧なテレーズでしたが、キャロルとの愛の中でグングン成長していき、いつの間にかキャロルをリードする程にたくましくなってました。
 
その成長具合を見事に演じてくれていて、ケイトだけでなく彼女の演技もあったからこそ、すごく自然にキャロルとテレーズの行く末に、のめり込めたんだと思います。
 
今作で2人そろってアカデミー賞主演女優賞、助演女優賞にノミネートされてますしね。
ケイトさん、どんだけノミネートされるんですかって話ですが。
 
 
そして私がとにかくこの映画を高く評価したいのがラスト。
 
私はこの映画を観る前、こういう映画にありがちなストーリーを予測してました。
 
キャロルという女性が自分の勝手でテレーズを引きずりまわした挙句、勝手に銃自殺かなんかして居なくなって、その後テレーズは新たな男性と出会って幸せを感じながらも、おもちゃ売り場の列車を眺める度にキャロルの事を思い出す。。。
 
よくあるじゃないですか、この手のパターンのストーリー。
私はこの映画も、こういう最低なストーリーの可能性もあるよなーと思いつつ観ました。
 
そしたら、全然違った。
駄作にありがちな「キャロルは身勝手だけど、どこか人を魅了する」というキャラでもなく、きちんと自分の人生に覚悟と決意を持っている女性で、すごく魅力的な女性でした。
 
そして、まさかのハッピーエンドのラスト。
こういうジャンルの映画で、2人の愛の行方にハッピーエンドが用意されてるって、そうそうないです。
 
キャラクターも変なワケわからんキャラ設定に逃げなかったし、ストーリーもおざなりでなく、すごく丁寧に2人が魅かれあう様子が描かれていて、しかもラストも素晴らしい。
 
だからこそ、この映画はトランスジェンダーとかレズビアンとか、そういう一部分ではなくて「愛」そのものを描きたかったんだ、という強いメッセージが伝わってきました。
 
 
「人に惹かれるのに理屈なんかなくて、それは気づいたら起こっている事。」というテーマを軸に、自分が誰だか分からなかった女性と、自分が誰だか知りすぎて本当の自分を押し殺していた女性が、互いの存在によって本当の自分を見つけ、本当の人生を歩みだす。
 
 
キャロルという女性にとっては、もともと愛する相手が「男性」か「女性」か、なんて関係ない世界で生きて来た人なんだと思います。
 
だから別に自分を「同性愛者」とか、決まった言葉で自身をくくる必要もなかったわけで、でも娘という存在が出来て、「娘の為に母親はこうあるべき」という生き方が、徐々に本当の彼女を押し殺す事になったわけで。。。
 
 
今回私が結構気になったポイントが、キャロルの愛するテレーズが女性という事だけでなくて、かなり歳の差があるという事。
 
実年齢でもお2人は15歳位離れてるわけで、劇中でもそれくらいの年齢さで描いてると思うんです。
いや、テレーズはもっと若い「少女」として描かれてるかも。
 
キャロルがテレーズを愛したのは、1人の人間として純粋に愛したことに加えて、テレーズがキャロルの「母性」を刺激したからかなーと。
 
キャロルのテレーズに向けるまなざしというのが、「純粋な愛」だけでなくて「母が娘に向ける愛」のようにも感じたから。
 
 
かつてキャロルは今は親友のアビーとも恋仲でしたが、アビーとまた愛し合う事は絶対にないワケです。
 
なぜなら、アビーはキャロル以上に自立した強い女性で、彼女と一緒だとキャロルの母性を出せないから。
 
キャロルにとって、自分を好いてくれるのは勿論、自分の母性を全開にさせてくれるテレーズといる時間は、物凄く心地よかったんだと思います。
 
 


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そして前半は、そんな母性たっぷりで男前なキャロルが2人の関係をリードしていくのに、いつの間にかテレーズが成長し、ラストは立場逆転的な感じもよかったです。
 
久々に再会したテレーズにキャロルは「2人で住めるくらいの広さのマンションを借りるわ。あなたがよければ一緒に住まない?」と誘うわけですが、この時のキャロルの口調には、テレーズと出会った頃の自信に満ちた強引さはなく。
 
なんかちょっとテレーズの反応におどおどしながら控えめになっていて、逆にテレーズがメッチャ男前になっていて。。。
 
あれ・・何かキャロル可愛い・・って微笑んじゃいまいた。
 
今後はテレーズがキャロルを支えていくんだろうなーと予感。
 
 
キャロルがテレーズの肩に手を置く度、その想いの重さがズシっと響きます。
このねーキャロルが毎回テレーズの肩に手を置く、という演出がまたたまらないんですよ。
 
そしてこの映画を一層引きたてたのが、耳に残る繰り返し流れる美しい音楽。
 
ラストが最高にやばい。
 
セリフは一切なく、美しい音楽だけが本当の自分を見つけたキャロルとテレーズの感情を表現し、私達観客はそんな2人を見つめながら、この上なく幸せな気持ちになったところで映画は幕を閉じます。
 
 
数々の最高のラストシーンを観てきましたけど、「キャロル」のラストシーンも私の中で「映画史屈指のラストシーン」に刻まれました。
 
 
男女同士の恋愛とか、女性同士の恋愛とか関係なく、今まで観て来た恋愛映画のラストシーンでも「タイタニック」、「マディソン郡の橋」に並んでベスト5に入ります。
 
「マディソン郡の橋」は正確に言うと、完全なラストシーンというより、あのラスト手前の号泣シーンですが。
 
 
以前少年漫画家として、少年雑誌で漫画描いてた頃、編集者によく言われてた事の1つが「漫画は(特に読み切りは)、読者のボルテージが最高潮になったところで終わらせるのが鉄則。ラストにカタルシスを描くために、そこまでのストーリーがあるという事を忘れずに」という事だったんですが、この作品を観て、この言葉を思い出しました。
 
観客のボルテージ最高潮に幕を閉じる作品。
うおおお!最高!この先の2人も観たい―――!となって、まさにこの映画は幕を閉じるわけです。
 
 
音楽の美しさで2人の感情を表現するとは。。。
勿論、このお2人のラストの表情あってのものなのですが、それにしてもやられた。。。
 
 
2016年始まって2か月、早くも2桁の映画を観てますが、その中でも「オデッセイ」と並んで私的に今年の名作ランキング入りするだろうなーと、かなり確信。
 
 
ただ、私的には予想より遥かに素晴らしい傑作映画でしたけど、この映画は男性観ても、うーーーーん。。。となるんじゃないかなーと。
あと、私の親世代の人達が見ても、うーーーん。。。となると思うんですよね。
 
映画レビューサイト観てると、結構評価割れてますけど、そう言う事なんじゃないかなあ。。。
作品をどう捉えるかとかいう以前に、すでに観る人が男性か女性か、年齢的な部分でも相当割れそうな気がします。
 
女性向け!とか謳っている映画でも、「プラダを着た悪魔」や「マイ・インターン」なんかは、男女関係なく、年齢も関係なく、老若男女楽しめると思うんです。
 
でもこの「キャロル」は、女性向けという言葉がピッタリな感じがします。
あと「若い人向け」というくくりも私的には付けたいです。
 
私の母親も映画オタクの母親だけあって、ジャンル選ばず何でも映画観ますけど、母親がこの作品観ても面白くないかなあ。。。と。
 
 
本来は私は「女性向け」とか「若い人向け」とかで勝手に作品をくくるのは嫌いなんですけど、この作品に限ってはテーマがテーマだけに、くくっておきます。
 
なのであくまで30代の女性である私の感想としては、とにかくラストに拍手喝采の素晴らしい傑作でした。
 
むしろ、この作品を観て「傑作だ!」と心から言える男性は、世の女性にモテるんじゃないでしょうか。。。なんて思ったり。
 
 
あと、大分前の映画ですが、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープの豪華3大女優で共演し、見事にアカデミー賞作品賞と主演女優賞(ニコール)を獲得した『めぐりあう時間たち』。
 
あの映画を観て「傑作だ!」と思えた人は、今回の『キャロル』も感動出来るんじゃないかなあ。。。というのが私の個人的な感想です。
 
全然ストーリーは違うんですけど、なんか私は『キャロル』と『めぐりあう時間たち』には同じ匂いを感じました。
 
うーーん。我ながらすごいべた褒め具合です。
2016年観た映画で一番褒めてる気がします。
 
 
 
 
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konkatsu

 
 

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