今度のジョニ―のモデルは犯罪王!映画ブラックスキャンダルねたばれ感想

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予告編動画↓


 
 
2016年1月30日公開の『ブラック・スキャンダル』
 
ジョニー・デップ×ジョエル・エドガートン×ベネディクト・カンバーバッチ競演の実話スキャンダル。
16年もの間逃亡を続け、ウサマ・ビンラディンに次ぐ最重要指名手配者となった実在のギャング、ジェームズ・’ホワイティ’バルジャー事件が暴かれる、というトンデモ映画です。
 


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過去にハサミ男、マッドハッタ―、ダメ海賊を演じて来たジョニー・デップが今回演じるのは実在の犯罪王ジェームズ・ジョセフ・バルジャー(ホワイティ・バルジャー)。
 
さすがカメレオン俳優だけあって、今回の役の成りきり具合に早くも世界中から高評価を受けてるジョニーですが、今回は彼だけでなく、今メッチャ人気爆発中のベネディクト・カンバーバッチも競演とのことで、演技派同士の演技対決も私はかなり楽しみです。
 

『ブラック・スキャンダル』あらすじ

 
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出典:「www.theverge.com」
 
1970年アメリカ・ボストン。
幼馴染として育ち固い友情で結ばれた3人の男たちは、FBI捜査官、ギャング、政治家として大きな権力を握るようになる。
 
FBI捜査官のコノリーはマフィア壊滅を実現する為、ギャングのボスであるバルジャーに禁断の契約を持ちかける。
 
バルジャーに敵の情報を売らせる代わりに、FBIから免罪符を得たバルジャーは自身の立場を利用し、敵対する組織を壊滅に追いやり権力を拡大していく。
そして徐々にアメリカ史に残る犯罪王へとのし上がっていく。
 
 
一方、バルジャーの弟で名声欲の強い政治家のビリー。
優秀でマサチューセッツ州議会上院議会の議長を務める程の、大物政治家の彼もまた権力の座を駆け上がる為に彼と手を組む。
 
権力に目がくらんだFBI捜査官、ギャング、政治家によるアメリカ史上最大の汚職事件はどこまで広がっていくのか。
そのスキャンダルの終焉の先に3人の男が手にしたものとは・・・。
 
 

実在の犯罪王ジェームズ’ホワイティ’バルジャー

 
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出典:「www.latimes.com」
 
1929年生まれで現在86歳。
ボストンで生まれ貧しいアイルランド系の家系で育つ。
 

アメリカでは本名のジェームズ・バルジャーよりもホワイティ・バルジャーというニックネームが浸透している。
 
 
14歳で初逮捕されて以来、麻薬、恐喝、殺人、あらゆる犯罪に手を染めてきた。
バルジャーは、ギャングのボスとして裏社会を支配し恐れられながらも、愛人や息子を愛し、感傷的でデリケートな一面も併せ持っていた。
 
1994年にFBIがバルジャー逮捕に向けて動きだすも、FBI捜査官のコノリーがバルジャーに警告し、バルジャーはボストンから逃走する。
 
2011年6月22日、カルフォルニアのサンタ・モニカで逮捕されるまで実に16年間、バルジャーは21歳年下の愛人と共に逃走人生を続けた。
逮捕された時81歳だった。現在服役中。
 
 


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この事件後にコノリーは逮捕され実刑50年の判決の元、現在も服役中。
 
バルジャーの弟のビリーは議員職引退後、マサチューセッツ州立大学総裁という名誉職を務める。
逃亡中のバルジャーと連絡を取りあっていた事を自ら告白し、名誉職を退職するも高額な退職金は全てもらい、現在は悠々自適な余生を送っている。
 
 
んんーーー。。。結局なんか一番汚い奴って弟のビリーじゃないですか。
 
 
この映画の内容を知った時にふと思い出したアメリカという国の事。
 
アメリカという大国っていつも謎なのが、犯罪者=有名人みたいに扱われる事が多すぎますよね。
バルジャーにしたってビリーにしたって多分、テレビ局がインタビューして取材料がっぽりもらってたりするんでしょうし、それこそバルジャーが自伝なんか書いたら大ベストセラーになってバルジャー大金持ちになるんでしょうね。
 
2014年に、強盗および発砲事件の容疑者として逮捕されたジェレミー・ミークス容疑者が、イケメンすぎる!とネットでとんでもない話題になったというニュースありましたよね。
フェイスブックでも3万「いいね」超えしたとか。
 
ていうか・・・こういうので騒ぐ人達って被害者が自分自身や自分の身内だったら、どう思うんでしょうか。
それでもステキ!とか騒げるんでしょうか。
 
 
海外で生活してると、アメリカ人限らず、外国人の人達のモラルに時々「んん?」となる事があるんですよね。
こういう犯罪系の話をしてると、まるでその犯罪者の方がヒーローみたいなコメントをする外国人が多くて。
 
どんな芸術的な犯罪だろうと、どんなドラマティックな犯罪人生だろうと、犯罪は犯罪なワケですよ。
その裏には必ず被害者がいるんですよね。
 
これは私が日本人だからなのか、単なる個人的な価値観なのかはわかりませんが、どんなにドラマ的な犯罪事件を目にしても、私はまず第一に毎回被害者の方達の事を考えるので、間違っても犯罪者側を称賛するような考えには絶対に至らないです。
 
日本人だからとか外国人だからとかじゃないんでしょうけど、私個人の意見としては、こういう話題になった時、外国人のが日本人に比べて圧倒的に、犯罪を芸術扱いしたり、犯罪者をヒーローみたいに言う人が多いです。
 
別に個人の自由なので、何を話しても構わないんですけど、外国人の友人達の話を聞く度に、「被害者側の気持ちを考えるといった、想像力がこの人達にはないのだろうか」と思う時もあります。
 
て、散々書いてて、なんか私がお固く考えすぎなんじゃないか?という気もしますが、ともあれイギリス人なんかは特にブラックユーモア好きなので、犯罪を題材にしたジョークとか時々発言しては、お固い私をドキっとさせてくれます。
 
 
と好き勝手色々と述べましたけど、映画自体は興味あるので観に行きます。
ジョニー・デップ、ベネディクト・カンバーバッチ、さらにケビン・ベーコンといった演技派だらけの競演だし、ジョニー・デップの役作り今回も凄そうですし、作品自体は絶対に面白いと思うんで。
 
ケビン・ベーコンをスクリーンで見るのすごい久々なので、それも一つの楽しみです。
 
 

追記:『ブラックスキャンダル』ネタバレ感想

 
 
まずは映画としての感想で思った事。
「どこに焦点を当てて観るか」で非常に評価がわかれる作品だろうと思います。
 
あくまで実話と言う事を踏まえた上で、とんでもない犯罪王がどんな人生を歩んできたかに焦点を当てるのか
 
ジョニー・デップはじめ俳優人達の演技に注目するのか
 
映画としてのエンターテイメント性を求めるのか
 
 
というのもこの映画、恐らく実話に相当忠実に創られた映画だと思いますが、その分、エンターテイメント性は殆どないんですよね。
 
FBIとの緊迫した駆け引きシーンでもあるかと思い機や、そうでもなく、とにかく淡々とジェームズという犯罪王と、彼に関わった事で人生が狂って行く人々の様を描いていきます。
 
だからこれと言った見せ場的なシーンもないし、エンターテイメント性を期待して観た人は、ダルく感じた人もいると思います。
逆にジェームズという犯罪王がどんな人生を歩み、なぜここまで勢力を広げたのか、そこを楽しめた人は、結構この映画面白かったんじゃないかと。
 
私は、後者でした。
基本、私は映画にはエンターテイメントを求めるので、カタルシスのない映画って嫌いなんですけど、今作においては違った視点で結構夢中になって観れました。
 
その理由というのが、ジェームズという犯罪王が息子を失ってから更なる狂気に落ちていく様や、ジェームズと再度関わってしまったばかりに追いこまれて行くFBI捜査官のコノリーがリアルに書かれていて、怖くも引きこまれたという事。
 
 
そしてもう一つの大きな理由が。。。
「初めて心から感じたジョニー・デップの演技力の凄み」にすっかり圧倒されてしまったんです。
 
あまりにジョニー・デップの演技が凄まじすぎて、引きこまれて凍り付いてました。
 
 
私はそもそもジョニー・デップって好きじゃないんです。
というかどちらかというと嫌い。
 
ジョニー・デップの映画は、「シザーハンズ」から始まって、「チャーリーとチョコレート工場」、「スウィニートッド」、「アリスインワンダーランド」「パイレーツオブカリビアン」シリーズと、彼の出演作品はかなり観てますが、別にこれはジョニー・デップじゃなくて映画そのものに興味があったから。
 
「パイレーツオブカリビアン」のジャック・スパロウ船長は確かに味出してましたけど、だからと言って別にジョニー・デップが好きになったわけではないですし、確かにカメレオン俳優というだけあって、演技は上手いなーとは思ってました。
 
でも決して彼の演じたキャラクター達に感情移入したり、私の中でジョニー・デップの評価が上がると言う事はありませんでした。
 
 
が。。。そんなジョニデ嫌いな私ですが、今回のジェームズ役。
初めて私の中で、ジョニー・デップという俳優の評価が一気に上がったほどに、凄まじい演技力でした。
 
前半はまだギャングのボスでありながらも、若い奥さんや息子、母親の前では人間らしい一面を見せる、一人の男でした。
それが息子の死がきっかけで、彼の中にもともとあってであろう「狂気」の感情だけで生き始め、母親を亡くしたことでその狂気はさらに加速。
 
その様を全身全霊でなり切って演じていたジョニー・デップの演技の凄みを見て、怖くて動けなくなったほど。
 
後半私は、バルジャーがただ目の前に現れるだけで、自分が殺されるかのような恐怖を感じまくってました。
それだけのバルジャーという男の「狂気」を、スクリーンを通して感じさせたジョニー・デップの演技、初めて「この人・・演技やべええ!」となりました。
 
あのブルーのカラコンも見事に恐怖を倍増させてくれてました。
 
ジョニー・デップのおかげで、いかにジェームズという男が異常者だったか嫌と言うほどに見せつけられ、増々私はジョニデを嫌いになれました(笑)
だってマジで怖くて気持ち悪かったんですもん、あの犯罪王。
 
かつてのジェームズの手下の一人が、FBIの取り調べ中、ジェームズの事を「生まれながらの犯罪者」と述べてますが、まさに彼の異常性を象徴してる見事な一言。
 
演技派と言われるカンバーバッチの演技さえ、今作のジョニー・デップの前では霞んでたほど。
 
あと個人的にはちょっと中途半端な立ち位置でしたが、ケヴィン・ベーコンを久々に観れたのが嬉しかった。
ますます彼、痩せましたね。
 
 
という事で、まとめとしては、映画自体はエンターテイメント性はないので、そこに期待するとちょっとダルいかも。
 
ただ、ジョニデ嫌いの私がこんだけベタ褒め(?)したほど、彼の演技が凄まじかったので、そこが一番の見どころかと。
 
私の様にジョニデ嫌いな人が見たら、ますます彼のことを嫌いになれること間違いなし、なほどの凄まじい演技でした。
 
結局褒めてんのか、けなしてんのかよくわからんですね。
 
 
 
 
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